ITO’s FOCUS

バイコン製法とは

バイコン製法とは?

粒度調整された超硬練コンクリートを振動と圧縮により強固に締め固め、
成形直後に脱型する方法で製造されるコンクリート製品です。
この振動(Vibration)と圧縮(Compression)および超硬練コンクリート(Concrete)の3文字を合成し、VICONと名づけられました。

遠心力製法

遠心力製法

流し込み製法

 バイコン製法

バイコン製法
  • バイコン製法は、粒度調整された超硬練りのコンクリート材料を振動と圧縮で強固に締固め即時脱型します。
  • バイコン製品は高強度で耐久性が高く優れた特性を持っています。
  • 製造時に排出されるCO2は他製法に比べて少なくなります。
  • インフラの長寿命化や環境負荷低減に最適な製法・製品です。

イトーヨーギョーとバイコン製法

昭和36年 創業者 初代社長 伊藤剛次がヨーロッパのコンクリート製品事情を視察し、バイコン製法と出会う
昭和40年 コンクリート製品メーカー50社により「バイコングループ」が結成。
昭和42年 バイコンパイプ成型機を導入。
昭和51年 「バイコングループ」が発展し、「全国バイコン協会」が発足。
伊藤剛次が会長に就任。
主として旧桜井建材産業株式会社が技術面を、株式会社イトーヨーギョーが営業面を担当し、普及に努める。

作り方(バイコン製法の一例)

  • 内側の振動機で振動させ、パサパサのコンクリートを流動化させ充填させます。
  • 上部から加圧板で圧縮力を加え成形します。
  • 直後に型枠を上下に引抜きます。

どんなコンクリート?

丈夫で長持ち

バイコン製品は丈夫で長持ちです。
必要最小限の水で緻密に締め固めるバイコン製品は、他製法(流し込み、遠心力、他)による製品に比べて、中性化、凍結融解、薬品、すりへり等に対して優れた抵抗性・耐久性を示します。

耐中性化

コンクリートの中性化とは、コンクリートのアルカリ性が低下していく現象のことで、鉄筋の腐食が起こります。
鉄筋コンクリートの寿命が数十年といわれているのは中性化に原因があります。

促進中性化試験

二酸化炭素濃度を10%とした試験機にて中性化を促進させます。

耐中性化
中性化の判定方法としてはフェノールフタレイン法を用います。(赤く変色していない部分が中性化しています。)
試験結果からバイコンは表面からの中性化深さが小さいことが確認できました。

耐凍結融解

コンクリートの中の水分が凍結するとその氷圧のために微細なひびわれが起こります。
凍結と融解が繰り返されるとその損傷は激しくなっていきます。
この現象を、コンクリートの凍結融解と言い、寒冷地でのコンクリート製品では深刻な問題となっています。

凍結融解
促進凍結融解試験

コンクリートの凍害に対する抵抗性を評価する試験です。

18℃~5℃の温度履歴を繰り返し与え、劣化を促進させます。
土木学会基準JSCE-G501「コンクリートの凍結融解試験方法」に準拠しています。
試験結果からバイコンの耐久性が高いことが確認されました。

凍結融解_試験結果

耐薬品性

下水道施設などの環境下では、薬品に対する耐久性がコンクリート製品に要求されます。

CHEMICAL RESISTANCE

低環境負荷

コンクリート製造に使用する材料を生産する際、最もCO2を排出するのはセメントです。
バイコン製品は、他製法(流込み、遠心力他)による製品に比べて、使用するセメント量が少ないので、CO2の排出量が少なくなります。
パイプ製品などでは、遠心力製法による同クラスの製品に比べて、セメントに係るCO2を30%削減できる場合があります。

即時脱型のため、蒸気養生を行わないので、実際にはこれ以上のCO2 削減効果があります。

高強度

コンクリートは、セメントの使用量が同じであれば余分な水がないほうが緻密で高強度になります。
バイコン製法では振動と圧縮による締固めをおこない即時脱型するため、使用する水量をセメントの水和や品質確保のための最小限としており、結果的に製品強度が高まります。
※水セメント比とは、セメントに対する水の量のこと。
一般にセメント使用量が同量であれば、この値が小さいほど高強度となります。

凍結融解

お問い合わせ・資料請求